ヴォスケヴァズ
Voskevaz

ヴォスケヴァズは、アルメニアの首都エレヴァンの郊外、同名のヴォスケヴァズ村を拠点とするワインメーカーです。

ワイナリーの歴史は1932年に遡ります。ソビエト連邦時代に国営企業として設立され、ソ連全土に酒精強化ワインや甘口ワインを供給していました。しかし、1991年のソ連崩壊に伴いワイナリーは衰退し、ほぼ廃墟と化しました。

ロシアで酒類製造に携わっていた、アルメニア人起業家のダヴィド・ホヴァニシャン氏は、この建物の歴史的な価値と可能性に感銘を受け、1997年にワイナリーを買い取り、2004年より大規模な改修に着手しました。アルメニア古来のワイン造りの伝統を復活させ、アルメニアの遺産を反映したワイナリーを創るという、強い使命に突き動かされたのです。

ワイナリーは2013年に拡張され、現在の姿になりました。中世アルメニアの建築様式を基調にした城のような外観は、ダヴィド氏の兄弟であり、ロサンゼルスを拠点とする著名なアーティスト、ガギク・オガネシャン氏により設計されました。建物には手彫りの石細工、異教とキリスト教のシンボル、フレスコ画、金属細工が施されており、すべて家族によって制作されています。

自社畑は所有せず、アラガツォトゥン、アルマヴィル、アララト、ヴァヨッツゾールの各地域で、樹齢の古い畑を持つブドウ農家と提携しています。アルメニアの土着品種に特化しており、中にはやや珍しい品種も含まれています。

ワイン造りでは、世界各国から招いた専門家に委任しており、カラスという伝統的な甕を用いた製法を実践する数少ないメーカーの一つで、アルメニアオークの樽も積極的に使用しています。

ワインは単なる飲み物ではなく、文化遺産であるという考えのもと、ラベルデザインにもアルメニアの遺産が反映されています。ヴォスケヴァズのロゴに描かれる2羽の不死鳥は、ワイナリーの復興と、アルメニア古来のワイン造りの復興を意味しています。

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